「うちはまだ大丈夫」じゃない!中小企業が気をつけるべき勤怠管理の落とし穴
前回は、PCのセキュリティ対策について書きました。
この対策を講じる場合とそうでない場合では、「会社を守るチカラ」に大きな差が出ます。
小さなことでもいいので、セキュリティ対策に目を向け始めましょう!
そして、今回は毛色を変えて、すべての企業にかかわる「勤怠管理」について触れていきます。
「紙やExcelの管理で大丈夫」な時代は終わった
「うちはブラック企業じゃないし、そこまで厳しく勤怠管理しなくても大丈夫」
「従業員も特に文句を言ってないし、今のやり方で問題ないはず」
「ずっとこの方法でやってきたし、トラブルも起きていない」
「他の会社でも似たような管理をしているから、うちだけ問題になることはないはず」
そう思っていませんか?
実は、この「うちはまだ大丈夫」が、一番危ないかもしれません!
労働環境の整備や法改正が進む中で、知らないうちに法律違反をしてしまっていたり、労基署から突然調査が入ったりするケースが増えています。
特に、従業員が辞めた後に「未払い残業代を請求したい」と訴えてきたり、労基署へ通報するケースも珍しくありません。
「普段は問題なく回っているから大丈夫」と思っていても、いざトラブルが発生したときに、「適切な勤怠管理をしていなかった」と指摘されると、会社側が圧倒的に不利になります。
「何も問題が起きていない今こそ、リスクを回避するチャンス」です。
勤怠管理の運用に落とし穴がないかチェックしてみましょう!
落とし穴その① Excel・紙の勤怠管理が証拠にならない!?
紙やExcelで勤怠を管理、月次でExcelで勤怠集計している会社も多いと思います。
ですが、これがいざという時に証拠として使えないことがあります。
たとえば、
- 手書きの出勤簿やExcel入力は、後から修正できてしまう
- 実際の労働時間と記録がズレていても気づきにくい
- 「この時間に本当に働いていた?」と問われたときに証明できない
つまり、会社側の証拠として認められない可能性があります。
こうした管理の甘さが、未払い残業の請求や労基署の指導につながるリスクを生んでしまいます。
WEBで検索するとすぐ出てきますが、
「従業員が退社時間を手帳にメモしていて、退職後に弁護士を通じて紙の出勤簿と異なっている分をすべて清算させられた」
「労基署の調査で、紙の出勤簿と実際の労働時間が食い違っていたことが発覚、改善指導を受けた」
このような事例はたくさんあります。
ですので、デジタルで正確な勤怠記録を残す仕組みが必要になってきているのです。
落とし穴その② 実は法律を守れていない!?
よく聞く「36協定」、しっかり守れていますか?
「うちは残業が少ないから大丈夫」
そう思っていても、36協定を正しく届け出ずに従業員に残業をさせていると、法律違反になることを知っていますか?
36協定とは、労働基準法で定められた「法定労働時間を超えて働かせるためのルール」ですよね。
これを正しく提出せずに残業させていた場合、労基署が最もチェックしやすいポイントになるんです。
つまり、「ウチはそこまで長時間労働してないから大丈夫」ではなく、適正な手続きができているかどうかが重要です。
これは36協定以外にも当てはまります。
- 年5日の年次有給休暇取得義務
- 月60時間を超える時間外労働の 割増賃金率引き上げ
- 管理監督職含む深夜残業
- 勤務間インターバル(現状は努力義務)
などなど、法律で定められているものは多岐にわたります。
これらをすべてExcelや手作業での運用で管理できていますか?
最新の勤怠管理システムなら、これらを管理する機能を備えていますので使わない手はありません。
落とし穴その③ 未払い残業が発生しているかも!?
これは、実に多くあります(実体験)。
たとえば「移動時間」。
通勤時間は労働時間ではないと一般的に理解されています。
では、「一度会社に集まって、みんなで乗り合いで現場に行った」場合は?
(過去の判例を基としているので確実なことではないですが)
この場合、”会社からの指示があったかどうか”で判断が大きく変わります。
会社から「全員集まってから会社の車で向かって」と言われたら、それは業務になる可能性が高くなります。
また、機材など積み込む都合で会社の車でなければならない場合、一度会社に出社したらそこから労働になる場合も。
出張の「移動時間」。
これは"拘束されているとはいえない"との判例が多く出ているようです。
しかし、上司が同行していたり、何か物品(納品物)などを持っている場合は業務と判断される場合もあります。
このあたり、かなりグレーな運用をされていませんか…?
これ以外にも
「固定残業代を支払っていたが、実際の残業時間がそれを超えていたのに追加支給していなかった」
「みなし残業制度を導入していたが、超過分の支払いがなされていなかった」
こうしたケースは、後から「未払い分を支払え」と請求される可能性があります。
さらに企業イメージの低下にもつながります
この辺りは会社のルールにかかわる部分なので、勤怠管理システムだけではカバーできない領域ではあります。
ですが、システム導入のタイミングでこうしたルールを一緒に見直すのもよいですね!
まとめ:勤怠管理の運用を見直して、適切な対策を!
勤怠管理は、単なる給与支払いのための手続きではなく、法律を守るための仕組みでもあります。
だからこそ、勤怠管理システムの導入が効果を発揮するのです。
もちろん、業務効率化にもつながります!
多くの企業に勤怠管理システムの導入をご支援させていただいていますが、正直なところ、従業員はそれほど喜びません。
ですが、勤怠/給与担当の方が「楽になった!」の声は毎回同じです。
経営層の方が「残業代が増える心配をしていたけど、タイムリーに見えるようになってかえって安心」との声もよくお聞きします。
「うちはまだ大丈夫」と思っている今こそチャンスです。
勤怠管理システムの導入をきっかけに見直しませんか?
もちろん、ミライドットも勤怠管理システムの導入は大得意!
導入だけじゃなく、ルールの見直しまで支援しますので効果絶大です!
まずは、無料で試せる勤怠管理システムもありますので、リスクを減らす仕組みを整えましょう!
ミライドットでは取り上げてほしいテーマのリクエストを受け付けています。
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